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2024.02.05

妊産婦のお口の中

こんにちは!おとなとこどもの経堂歯科です。

今回は、妊産婦のお口の変化についてお話しますね。

妊娠初期はつわりによる体調不良などの為、生活習慣や食習慣が乱れがちになります。

さらに嘔気の為に口腔清掃が十分に行えず、プラークが沈着して口腔内環境が悪化する事が多くなります。したがって、妊娠期はう蝕や歯周病が悪化するリスクが非常に高まります。

歯周病は歯周病原性細菌によって引き起こされる感染症であり、歯周病組織への炎症の広がりにより歯肉炎と歯周炎に分類されます。妊娠時の歯肉炎(妊娠性歯肉炎)は妊婦の約半数以上にも認められ、妊婦が著しい歯周炎の場合、早産や低体重児出産となるリスクが報告されています。これらを予防する為、適切な歯周治療が必要不可欠となっています。

妊娠初期には『つわり』があります。つわり時には歯磨きの工夫が必要です。

◉つわり時におけるブラッシングのコツ

体調の良い時間帯に磨く。無理をしない

→つわりは起床時や食後、疲れの溜まりやすい夜に辛くなる事が多い。吐き気が辛い時は避けて、体調の良い時を見つけて歯磨きをする。

〝ながら磨き″のすすめ

→テレビを観ながら〜などつわりが軽い体調の良い時を利用して、〝ながら磨き″をしてみる。

歯ブラシは小さめのものを使用する

→大きな歯ブラシでは奥歯を磨く時、喉に近い粘膜を刺激することがあるのでなるべく小さめの歯ブラシを使用してみる。歯ブラシのヘッド部分がコンパクトなものや子供用の小さいものでも良い。

奥から前に掻き出すように磨く

→喉に近い部分に歯ブラシが不意に行くと、特に吐き気を催しやすい。慎重に奥歯に歯ブラシを当ててから前方に掻き出すようにみがいてみる。

顔を下に向けて磨く

→歯磨き中に喉に唾液が溜まると、その刺激で吐き気が催される。下を向いて歯磨きをして唾液が喉に流れないように工夫する。

においの強い歯磨剤を大量に使わない

→妊娠中はにおいに対して過敏となることが多い。歯磨剤の香料が強いものはにおいを嗅ぐだけでも気持ちが悪くなる事がある。できるだけにおいや刺激の少ない歯磨剤に変えるか、無理に歯磨剤を使用しなくても良い。

〝ぶくぶくうがい″を十分に行う

→食後で吐き気がある場合は無理に歯磨きできなくても水や洗口剤で〝ぶくぶくうがい″をして口腔内をなるべく清潔にしておく。また、嘔吐した直後は水などでうがいを十分にして口腔内の胃液などの残留を洗い流す。嘔吐直後の歯磨きは歯の磨耗を引き起こし、酸蝕症となる危険がある為、約30分は歯磨きを控えるのが望ましい。

酸蝕症とは?

→つわり時は食べ物の嗜好が変化し、柑橘系の酸性食品を常に摂取するようになるとそのたびに口腔内は酸性に傾きます。さらに嘔吐が長期にわたり繰り返された場合、胃酸によって口腔内が頻回に晒され、妊娠中は唾液の緩衝能が低下する事も重なって、酸蝕症となるリスクが非常に高まります。

砂糖不使用のガムを噛む

→ガムを噛む事ができるのであれば、キシリトールガムなどを噛む。う蝕予防効果や唾液の分泌促進によって、う蝕原因細菌の母子感染予防にも役立つ。

 

このように、妊娠期は精神面と身体面の両方が乱れる時期でもあります。無理をせず、できる範囲で口腔内清掃をする事が望ましいです^_^
是非、参考にしてみて下さい!!

 

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