歯を磨いたら出血するのはなぜ?
歯磨きの際に歯肉から出血する方はいますか?「歯を磨くから出血している」と思われている方も少なくはないと思います。
口腔内に問題がなければ歯を磨いたからといって出血することはないのですが、出血してしまう方は何が原因なのでしょうか?
今回はその主な原因についてご説明します。
歯磨きで出血の原因は歯周病?
歯磨きで出血してしまう主な原因は、磨き残しによる細菌の繁殖、歯周病です。健康な歯肉はピンク色をしていて、歯と歯肉のすき間もなく歯肉がひきしまっていますが、炎症を起こしている歯肉は赤く腫れてブヨブヨした状態になります。この状態ですと、歯を磨いたりカタいものを食べると出血するようになります。
この歯周病に気づいたら早めの処置をおすすめします。
歯周病はどんな病気?
歯周病は、知らないうちに歯を支えている骨を溶かしてしまう病気です。
歯の表面にプラーク⁽歯垢⁾が付着し、その中の歯周病菌が増殖することによって歯を支えている歯周組織や骨を破壊し、歯を失ってしまいます。
歯周病は自覚症状がない状態でどんどん進行してしまう…
歯周病の初期の段階は歯肉炎と呼ばれます。歯と歯肉の境目にプラーク(歯垢)が溜まり、細菌が出す毒素で歯肉が慢性の炎症を起こし赤く腫れています。この状態は、なかなか自分で気づくことが出来ません。
歯肉炎が進行すると、軽度歯周病と呼ばれるようになります。ここの段階で歯磨きの際に出血を伴います。
中度歯周病になると、ポケットの炎症が慢性化して、骨が溶けはじめます。口臭も伴い、歯が浮いたような感じがするようになります。
重度歯周病になると、歯根を支えている骨がどんどん溶けてしまいます。歯根が露出し、歯のぐらつきがひどくなります。
出血するからは歯を磨かないのは絶対にやめましょう!
「歯を磨くと出血するので磨くのをやめた」「出血が怖いからあまり磨かないようにしている」という患者さんも少なくはないと思いますが、そこで歯磨きをやめてしまう方が逆効果です。歯磨きをしないとプラーク(歯垢)はどんどん溜まっていき、細菌が繁殖するため、歯周病は悪化していきます。
歯周病にならないためにも自宅のケアと歯科医院では
〇自分に合った正しいブラッシング方法を知りましょう。
〇だらだら食べや間食を控え、規則正しい食生活を身に付けましょう。
〇歯周病は痛みや出血など、自覚症状が出てからでは治療と時間に費用がかかります。定期的に検診を受けて、衛生士によるブラッシング指導とはの掃除をしてもらいましょう。
まとめ
歯磨きで出血してしまうという方は一度歯科医院の来院をおすすめします。そして、定期健診を受けましょう。
3歳までで決まる、虫歯にならない歯
みなさんこんにちは。おとなとこどもの経堂歯科です。
コロナ感染拡大が続く中、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
辛い日々がもうしばらく続きそうですが、もう少しみんなで感染対策、自粛等がんばりましょうね!
さて、今日は小児の口腔内についてお話していこうと思います。
おとなとこどもの経堂歯科では、永久歯の虫歯ゼロを目標としてお子様の歯を見させて頂いています。
3歳まで虫歯ゼロなお子様は、大人になっても虫歯ゼロだと言われています。
それは、お口の中に虫歯菌がなければ虫歯になることはないからです。
そして、お口の中に虫歯菌が住み着いてしまうかどうかは3歳までに決まってしまうのです。
そのため、3歳まで虫歯菌の感染を防ぐことが出来れば、一生虫歯にならない・虫歯になりにくい口腔内環境になるのです。
まず、虫歯ゼロのお口の中をつくるために、日々の生活における『虫歯をつくるとしたらどうするか』を知っておきましょう!
🌼お子様の虫歯のなり方
虫歯になってしまう原因
歯
乳歯や生え立ての永久歯が虫歯作りに最適です。生えてから3年は未熟な歯なので虫歯になりやすいので注意です!
虫歯菌と砂糖
虫歯菌の代表ミュータンスレンサ球菌は砂糖を食べて歯の表面にしっかりくっつき、虫歯を作ります。
炭水化物
虫歯菌は砂糖などの甘いものも好きですがいつも食べている、ごはん・パン・ポテトチップスと言った炭水化物も大好きなのです!
「ステップ1 虫歯菌をうつす」
虫歯があるご家族やお友達から食べ物や唾液(つば)をとおして、虫歯菌が移ります。
「ステップ2 虫歯菌を増やす」
砂糖をたっぷり頻繁に取ると、虫歯菌が歯の表面にしかりくっつきます。
毎日の歯磨きをいい加減にしているとしっかりくっついた虫歯菌達は増えていきます。特に、歯と歯の間や噛む面の溝などに虫歯菌はよく育ちます。
「ステップ3 ダラダラ食べて歯を溶かす」
虫歯菌の仲間が増えれば、あとは虫歯ができるのを待つのみです。虫歯菌は、ごはんやおやつなど口に入ってきた食べ物(炭水化物)から酸を一生懸命作り、歯を溶かします。Googleより参照
歯が溶けはじめてもすぐには穴はあきませんが、歯に付いている汚れを取り乾燥させると歯の表面が白く濁っているのが分かります。(脱灰)
これが初期虫歯です。※この時はまだ痛みは出ません。
さらにいい加減な歯磨きとダラダラ食べを続けていくと溶かされた歯に、やがて穴が開いてきます。これで立派な虫歯の完成です。
🌼虫歯ゼロのお口をつくるには
虫歯は、歯のある人なら誰でもなりうる病気です。
虫歯は遺伝ではなく、生まれてから間もなくつくられる虫歯になりやすい環境と、その後の習慣によるものです。お子さんが小さい頃から正しい習慣を身に着けることで、虫歯になりにくい環境をつくることができます。
まずは、“虫歯菌を定着させないこと”そして、“丁寧な歯磨き”と“規則正しい食生活”を心がけて、虫歯ゼロのお口をつくりましょう。
☆虫歯菌を定着させない
先ほどお話させて頂いたように、虫歯菌は3歳頃までに歯の表面に定着します。その量が少なければ虫歯になりにくいお口の環境をつくることができます。まずは、虫歯治療や歯科医院での定期的クリーニングでご家族のお口の中をきれいにして、お子さんの砂糖の摂取やダラダラ食べに注意しましょう。
☆丁寧な歯磨き
歯は、でこぼこしていたり隣の歯とくっついていて、磨きにくいところが沢山あります。そういう場所にプラーク(歯垢)は溜まりますので、平らな部分だけでなく、デコボコした噛む面や歯と歯の間の狭いところも丁寧に磨くようにしてください。歯を溶かすプラーク(歯垢)が歯の表面になければ、虫歯はできません。きれいな歯で虫歯ゼロです。
☆規則正しい食生活
虫歯菌は甘いものでも、甘くなくても炭水化物から歯を溶かす酸を作ります。しかし、食べない間は唾液が歯を守ってくれています。
ダラダラ食べをせずに、食事や間食の時間を決めて規則正しい食生活で虫歯ゼロです!
このように、虫歯になってしまうには必ず原因があります。
原因を改善して、虫歯ゼロの口腔内をめざしましょう!
6歳~14歳児の磨き方ポイント
こんにちは!おとなとこどもの経堂歯科です🦷
7月もあと2日ですね。今年もあと5か月と思うと、時が経つのは早いなと実感しています。
前回、0~5歳児の仕上げ磨きのポイントについてお話しました。
今回は、6歳~14歳児の磨き方のポイントについてです。
6~8歳児と9~14歳児でわけてお話しますね。
🌻6~8歳児
小学校に上がり、だいぶ自分のことはできるようになる時期。
「歯磨きは自分でできる!」と親の仕上げ磨きを嫌がり始めたりする子も…
ですが、口腔内は混合歯列期の真っ只中!幼若永久歯がプラークに埋もれていたり、
生え変わりで歯ブラシが歯面に当たらなかったりと凄く歯ブラシが難しい時期になる。
①しっかりプラークを除去できる歯ブラシの選択が重要
毛先が開ききった歯ブラシを使っていませんか?口の大きさにサイズは合っていますか?
②本人には、歯ブラシは毛先を歯に当てること、6歳臼歯が萌出している場合には小窩裂溝の磨き方や前歯部の歯頚部など、
ポイントを絞って指導する
③仕上げ磨きがますます重要であること
本人だけでは磨きにくい部位があるので、その部位を重点的に仕上げ磨きする
ゴロンと寝て口の中を見る姿勢から、立位に変更しても良い
④・おやつの量を決める ・時間をかけずに(15分以内に食べ終える)
・リスクのある食物の足し算をしない
(甘いものとスポーツ飲料やスナック菓子と炭酸飲料など。おやつを食べるなら、合わせる飲み物は水かお茶にする)
⑤フッ化物配合歯磨剤の使用(6歳以上には950ppm 使用量は1㎝程度)
ハイリスクの子にはフッ化物入りのジェルを使用すると◎
⑥仕上げ磨きをしてあげられる時間がない時には子供用電動歯ブラシを使うのも効果的
自分磨きの時でも、圧倒的にプラーク除去率が上がる。ただし、間違った使い方をしていては意味がありません!
必ず、歯科衛生士のブラッシング指導を受けることをおすすめします。
🌻9~14歳児
①乳臼歯の生え変わりの時期。萌出しきってない歯の磨き方が大事
9歳以上になると自分磨きで終えることが多くなる。この年齢は、乳臼歯から小臼歯へ生え変わり、7番(第二臼歯)が萌出する時期。
この時に必要なのは「凹凸の状態をどうブラッシングするか」
萌出しきってない歯は低位にあり、歯ブラシが届かないことが多い、歯質が幼若なのでカリエスリスクが高くなり、
萌出しきった時にはもう初期う蝕に罹患していることも…
②デンタルフロスの使用開始
小学校高学年になると補助清掃用具も本人が使用できるようになる。小さい頃から行うことで習慣化にも繋がる
6~14歳の時期は本人への「習慣づけ」に最も適している時期です!!
この時期は自分磨きと仕上げ磨きが特に重要です。カリエスフリーの歯を目指していきましょう!
読んで頂き、ありがとうございました。では、また!!
小児年齢別仕上げ磨きのポイント
こんにちは!
昨日は七夕でしたね!また今年も天気があまり良くありませんでしたね(´;ω;`)
皆さんは何かお願い事はしましたか?? その願いが叶いますように。。。
ところで、こちらを読んでくださっているお母さん!お父さん!毎日の仕上げ磨き苦労されていませんか??
当院にも沢山のお子さんが来院していますが、ご両親皆さん、口を揃えて
「仕上げ磨きをなかなかやらせてくれない」「仕上げ磨きでどこを重点的に磨いたら良いのか分からない」等々…
とりあえず仕上げ磨きをしてる方が多いのではないでしょうか。
本日は、年齢別に合わせた仕上げ磨きのポイントをお話します。
仕上げ磨きは9歳までやるのがベストです。
小児は低年齢児であればあるほど「仕上げ磨き」が重要になります。
🌻低年齢児(0~2歳)
①上唇小帯にあたらないように注意
上顎は上唇小帯を利き手と逆の人差し指で押さえながら磨き、歯肉方向から切縁方向に動かしながら磨く←小帯を傷つけない為
②歯磨きは気持ちいいと子供に思ってもらうことが一番大事
③臼歯の小窩裂溝部は奥から手前方向に磨くことの徹底←咽頭の方に歯ブラシが誤っていかないようにする為
④小窩裂溝部はグルグル磨き
歯磨きを嫌がる子なら、尚更歯ブラシは難しい。嫌がらない子でもジッとしていられなかったりするので
「動いてしまうかもしれない」時は前後のストロークはせず、グルグル磨くことで歯ブラシの動きを最小限にしながら、小窩裂溝部のプラークコントロールをする
⑤幼児は昼寝をする子がほとんど。その昼寝中に唾液量が減少し、う蝕が進行しやすくなる
なので、昼寝前に歯磨きができるのが理想。難しければ、カーゼなどで拭うと良い
⑥歯が萌出し始めたら歯磨きを始める
⑦口腔内に物が入ることに慣れさせる
⑧事故防止の為に子供に歯ブラシを持たせたら絶対に目を離さない
🌻3~5歳児
①全顎仕上げ磨きが大事
この時期は「自分磨き」が少しづつできるようになるが、不十分なことが多い為、全顎仕上げ磨きがとても大切
②ジッとしていられない子には2回に分けて仕上げ磨きを
この年代の子は仕上げ磨き中で全顎を綺麗に磨かせてくれる程、長い間ジッとしていられない
→朝晩2回に仕上げ磨きを分けること(朝は上顎 夜は下顎を必ず磨く)
一日一本の歯が、一日のうちに一度は綺麗になるというところをまずは目標に!!
③仕上げ磨きの姿勢はゴロンと寝かせて行うのが安全
④使用する歯磨剤は必ずフッ素入りのもので500ppm 使用量は5㎜程度
⑤自分磨きの時はフッ化物配合歯磨剤、仕上げ磨きの時にフッ化物配合のジェルタイプを使うと良い
⑥仕上げ磨き用の歯ブラシは「仕上げ磨き用」となっている製品を使う
理由は、ヘッドが小さく、ネックが細いのが特徴であり、仕上げ磨きは力が入りやすく、硬い歯ブラシが歯肉に当たると痛みを感じやすいので硬さはSを選ぶと良い
今日は、0~5歳児の仕上げ磨きのポイントについてお話しました。
次の機会に、6歳以上の仕上げ磨きのポイントについてお話します!
分からない点ございましたら、気軽に当院にお越しください!!お待ちしております。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。では、またの機会に~
デンタルフロスってどう使うのが正解?
こんにちは!
7月に入り、ここ数日猛暑日が続いていますが、体調いかがでしょうか。
本格的に夏が始まってきている感じがしますね!!
今週は連日雨の日が多くなるみたいなので急な温度変化に気を付けて下さいね。
では、今回はデンタルフロスについてお話させて頂きます。
よく私達歯科衛生士もブラッシング指導の時にデンタルフロスを指導させて頂きますが、なかなか本当の使い方を知っている方は多くいないのではないかと思います。
まずは、種類についてです。
①糸タイプ ②ホルダータイプ(Y字型・F字型)
次に、それぞれの使い方についてご説明します。
①糸タイプ
~持ち方~
・フロスを約40㎝程(指先から肘まで)の長さに切る
・フロスを中指に2,3回巻き付ける
※この時、両手の間隔が10~15㎝になるように巻き付ける
・両手の親指と人差し指でつまんでピンとはる
※糸が張っていないと、狭いコンタクトポイントを通過しない為、『しっかり糸を張っている状態』にすることがポイント
~挿入の仕方~
・歯と歯の間に斜めにスライドさせながら、前後にゆっくり動かし、歯茎の下あたりまでゆっくりと引き下げ、徐々に歯冠の方まで動かしていく
※力まかせに無理に挿入すると歯茎を傷つけてしまうので注意!!
・フロスを歯に引っ掛けるようにして、上下に動かし、歯の側面に沿わせ清掃する
糸タイプは必ず『一度挿入した場所は使用しないこと』
②ホルダータイプ
今からフロスを購入しようと考えている方はこちらのタイプをお勧めします。
また、不器用な方、不慣れな方、補助用具を初めて使用する方にもお勧めです。
Y字、F字と種類がありますが、Y字型の方が奥歯は挿入しやすいです。
~挿入の仕方~
糸タイプ同様、フロスを歯に引っ掛けるようにして、上下に動かし、歯の側面に沿わせ清掃する
※ノコギリを動かすイメージで動かすと◎
ホルダータイプは一度使用したら破棄ではありません。
使用後は必ず流水下で水洗してから、次の歯間部に使用しましょう。
糸のほつれが見られたら交換時期です!
Q どうしてデンタルフロスを使った方がいいのか??
A 歯ブラシだけだと歯間部は十分に磨けていないことの方が多いから。
ブラッシングのみのお掃除で61%
フロスも追加してお掃除すると79%
のプラーク除去効果があると言われています。
そこで、デンタルフロスを使って、歯ブラシでは届かない、歯の側面や歯間部についている食べかすや
虫歯や歯周病の原因であるプラークを取り除き、予防していきましょう。
フロスを使うタイミングは歯磨剤に含まれる各種薬剤を行き届かせる為に歯ブラシのブラッシング前に使用して下さい。
以上、デンタルフロスについて今回お話させて頂きました!少しでもなるほどなぁと思って頂けたら嬉しいです。
どうやって使ったらいいのかわからない等ございましたら気軽に当院にお越しください!!
私達歯科衛生士が一緒にご指導させて頂きます!!
ではではこの辺で~ 下半期も頑張りましょう!!
ブラッシング圧とブラシの交換時期
こんにちは😀
おとなとこどもの経堂歯科です❕
突然ですが皆さんは歯磨きの際に「ブラシの力のコントロール」を意識していますか?
強すぎるブラッシング圧は口腔内(お口の中)に悪影響を及ぼします。
歯の摩耗(くさび状欠損)
歯と歯肉の境目に位置する「歯頚部」で歯質の欠損が生じた状態。
歯肉退縮
歯の周りを覆う歯肉が下がってしまう状態。
フェストゥーン
歯肉がロール状に肥厚し歯の周りを取り巻いている状態。
クレフト
クレフト
歯肉にできたUもしくはV字型の縦の裂け目
などは強いブラッシング圧下で見られる変化です。
せっかくブラッシングを頑張っているのに、力の入りすぎでむしろ口腔内の健康状態を悪化させているケースも少なくありません。
だからこそブラッシング圧(力のコントロール)は重要です。
口腔内を見て、このような症状がみられる場合には一度自分の磨き方を確認してみましょう。
拳を握りながら磨く(パームグリップ)持ち方をしているのであれば、ペンで字を書くように(ペングリップ)持ち方を変えてみましょう。
ただ、歯ブラシの持ち方や力の入れ方は、定着するまでには時間がかかるものです。
持ち方を変えるには
①利き手の反対の手を磨いている肘に添える
②壁によりかかって磨いてみる
など「力を入れない」ことを意識してみてください!
力の加減は毛先の開き方で確認しましょう!
力が入りすぎていると歯に毛先が当たりません。優しい力で小刻みに動かしましょう。
力のコントロールも重要ですが歯ブラシの交換時期も重要です。
①プラーク除去率が低下する
1ヵ月(1回3分間/1日2回)磨いた歯ブラシのプラーク除去率は、新品の歯ブラシと比べると約26%も低下します。
歯ブラシの交換は1ヵ月が目安です。
②細菌の増殖
1ヵ月使用した歯ブラシには約1億個の細菌が付着していると言われています。細菌数が増加した歯ブラシを口腔内に入れるのは望ましくないので、定期的に新しい歯ブラシに交換することは重要です。
歯ブラシの交換のめどは1ヵ月に1本ですが、日本では歯ブラシは、年間でおよそ3.5本~7.3本しか交換されていないというデータもあります。つまり2~4か月に1本ペースと解釈できます。
これでは徐々に歯ブラシが劣化し、ブラッシングしていてもプラークが除去されていないと考えられます。
ですので決まった日に毎月交換するなど工夫をして新しい歯ブラシで健康な口腔内を作っていきましょう❕
このように1つ1つ意識をしてみることで、健康な口腔内環境を作っていけます。頑張って磨いていきましょう😀
仕上げ磨きのポイント!
みなさんこんにちは!おとなとこどもの経堂歯科です😀
「仕上げ磨きがうまくできているかわからない」
「暴れてしまい全然磨けない」
そんなお悩みのある方へ、今日は小児の仕上げ磨きのついていくつか説明していきます!😀
①低年齢児
上唇小帯に当たらないように注意
上の歯は上唇小帯を利き手と逆の人差し指で押さえながら磨きます。
磨き方は歯肉方向から切縁方向に動かします。
仕上げ磨きで子どもが痛い思いをすると「痛い=痛いこと」と認識してしまうので「歯磨き=気持ちいい」を目指しましょう。
臼歯(奥歯)の小窩裂溝部(噛む面)は喉に注意
奥歯の仕上げ磨きは「奥から手前方向に磨く」を徹底します。
往復運動をしてしまうと誤って喉に歯ブラシがいってしまうからです。
小窩裂溝部(噛む面)は「ぐるぐる磨き」
歯磨きは嫌がらないけど、動いてしまう子は少なくないと思います。
歯磨きを嫌がる子ならなおさらブラッシングは難しいです。
「動いてしまうかもしれない」時には前後に磨くのではなく、ぐるぐると磨き、歯ブラシの動きを最小限にしながら小窩裂溝部(噛む面)のプラークコントロールをします。
危険は最小に!
「危険は最小に」することが何より重要です。
歯磨きが苦手で暴れてしまい、歯ブラシで磨けない子にはガーゼでのお掃除をしましょう。
②3~5歳児
保護者による全顎仕上げ磨きが大事!
この時期は「自分磨き」が少しずつできるようになってきます。
ですがプラークコントロールは本人だけでは不十分です。
ですので本人に磨いてもらってから保護者が仕上げ磨きをしましょう。
じっとしていない子には2回に分けて仕上げ磨きを!
この年代の子は仕上げ磨き中で、全顎をきれいに磨かせてくれるほど長い時間じっとはしていられません。
そういう子には「仕上げ磨きを朝晩2回に分ける」ようにしましょう。
(朝は上の歯、夜は下の歯など)
集中できている時はできるだけ広範囲を磨きましょう☺
この時期はしっかりプラークを除去できる歯ブラシの選択が必要です。
歯ブラシが開いていないかチェックする
歯ブラシの毛先が開いていると、プラーク除去率も落ちますので。1ヵ月立っていなくても毛先が開いていたら交換しましょう。
フッ化物配合歯磨剤やジェルを使用する
自分磨きの時にはフッ化物配合歯磨剤を使用し、ハイリスクの子には仕上げ磨きの時にフッ化物入りのジェルを使用します。
仕上げ磨きの後は飲食せず早めに就寝してもらいます。そうすることで。寝ている間の口腔内フッ化物濃度が低下せずに再石灰化が期待できます。
このように年齢別に指導方法が変わってきます。
最初はうまくできなくても徐々に慣れていきましょう😀
その頭痛、歯ぎしりのせいかも?!
みなさんこんにちは!
おとなとこどもの経堂歯科です!🍀
梅雨入りを控え、不安定な天候が続いておりますが、お障りなくお過ごしでしょうか?☔
突然ですが、みなさん朝起きるとなんだか顎が痛かったり、虫歯でもないのに歯が痛んだり、肩こりや頭痛がひどかったり、なんてことありませんか?
もしかするとその原因は「歯ぎしり」によるものかもしれません。
そもそも歯ぎしりとは?
歯ぎしりとは睡眠時、無意識のうちに上下の歯をこすり合わせている状態を言います。
歯ぎしりは次にあげる3つに分けることができます。
歯ぎしりの種類
① グラインディング(歯ぎしり) 良く一般的に歯ぎしりと言われるもので、上下の歯をこするタイプで、ギリギリと音が出ます。
② クレンチング(食いしばり) 音を鳴らさずに歯を強くかみしめるタイプで、周りに気付かれる事が少ないです。
このタイプの場合は特にグッとかみしめている事がありますので、筋肉の疲労が顕著にあらわれます。
③ タッピング(上下歯列接触癖) 上下の歯をを小刻みに上下にかみ合わせるタイプです。
カチカチと音が鳴ります。
歯ぎしりの原因
歯ぎしりが起こるメカニズムはいまだ完全には解明されていませんが、ストレスやかみ合わせなどから引き起こされていると言われています。
歯ぎしりをするとよくない理由
①歯が欠けたり、割れたりしてしまう 歯ぎしりでの強い力が加わると、歯が削れたり、欠けたり、穴が空いたりします。
それにより、虫歯でもないのにしみたり、知覚過敏を起こすことがあります。
②詰め物、被せ物がとれてしまう 過度な力が加わることで、歯のつめ物やかぶせ物が欠けたり、取れてしまうことがあります。
③顎の関節が痛む 歯に大きな負担がかかると、顎の関節まで圧迫され、顎が痛くなったり、音がしたり、口が開きづらくなったりする要因にもなります。
④肩凝り、頭痛がする 歯に大きな負担がかかると、周りの筋肉も緊張します。
お口周りの筋肉は肩や首や頭にもつながっているため、歯ぎしりは肩こりや頭痛の原因にもなると言われています。
マウスピースの活用
歯ぎしりから歯を守るために 歯と歯が接触しないよう緩衝材としてマウスピースを使用することにより、歯に加わる力を分散させることができ、歯やつめ物・かぶせ物が欠けたり割れたりするのを防ぐことができます。また、顎関節症の改善や筋肉の緊張を解消する効果もあります。
歯ぎしりについて少しでも知っていただけましたでしょうか?
相談、ご不明な点ありましたら気軽に当院のスタッフまでお問い合わせください。
シーラントでむし歯予防
こんにちは!
おとなとこどもの経堂歯科です!吹く風に初夏を感じるこの頃ですが、お変わりはありませんか?
むし歯の予防処置
シーラントはフッ素塗布と並んで小児によく行われる虫歯の予防処置です。 処置として、奥歯の溝をプラスチック樹脂の一種で埋めることになります。
シーラントは奥歯の歯の噛む面の溝にプラスチックのようなものを埋めることにより、歯の溝の部分に出来る虫歯を予防する処置です。
乳歯や生えて間もない6歳臼歯に行います
主に生えて間もない6歳臼歯や奥歯に行います。
シーラント治療は、生えたての永久歯や乳歯であれば保険診療で行うことが出来ます。
お子様の歯の溝が深い場合などには極めて有効な予防歯科方法です。
痛みがありません
シーラントは歯を削らないために痛みがありません。お子様に優しい治療と言えます。
溝を埋めて虫歯予防
奥歯の溝は、汚れがたまりやすい場所。特に、生えたての歯は未成熟で溝も深いので、ケアをしないと虫歯になりやすいのです。
フッ素配合のレジンという素材で歯の溝を埋めることで食べカスや汚れが溝に入らないようにして虫歯を防ぎます。
生えたての永久歯を守ります
シーラントを行うタイミングは、奥の永久歯が生え始めた時が目安になります。
生えたばかりの永久歯は歯質や、背が低く磨きにくいため、初期虫歯になりやすいという特徴があります。シーラントをすることで虫歯を防ぐことができます。
歯を削らなくて済む
シーラント治療をすると、歯を削らなくて済むことが多いです。
虫歯が悪化してしまうと、歯を削ることになってしまうことがほとんどです。虫歯になって苦しい思いをしない為にも、シーラント治療で予防します。シーラント治療自体にも歯を削る作業はありません。
シーラントを行う際の注意事項
シーラントは歯の溝に薄く伸ばして詰めています。そのためあまりものを強く噛んだり歯ぎしりしたとき、ガムやグミなどを食べた際にはずれてしまうことがあります。その際には再度シーラントを行えば問題ありません。
シーラントをしたからと言って安心しても虫歯にならないのは歯の溝のみです。そのため歯と歯の間の虫歯や側面の虫歯などは予防できないため、ブラッシングは従来通りしっかり行う必要があります。
シーラントの耐久性
シーラントは、通常は数年は再処置は必要でないと言われています。しかし、何かの拍子で剥がれてしまったり、シーラント自体がもともと薄く、奥歯で硬い物を噛んだ時に割れてしまうこともあります。
またグミやガムなどを良く食べる方はどうしても外れやすいようです。
シーラントが取れてしまった場合はそのままにせず、すぐに新しいシーラントを施すことが大切です。完全に取れているのであればまだ良いのですが、中途半端に残っていると反対に虫歯になりやすくなることがあるからです。
定期検診の時に、しっかりと歯にシーラントがくっついているかを確認し、必要であれば古いシーラントを取り除き、新たにシーラントをすることもあります。
シーラントの効果
歯の表面が滑らかになるため、歯垢や食べ物が詰まりにくくなり、歯磨きもしやすくなります。
シーラントをした歯は、シーラントをしていない歯に比べると、4年以上で60%も虫歯予防効果があることが研究結果でわかっています。
ただ予防できるのは噛む面のむし歯のみなので、歯磨きは従来通りしっかり行うことをおすすめします。
妊娠期のケアもしっかり!
みなさんこんにちは🐭
おとなとこどもの経堂歯科です!
今日は妊娠期の口腔ケアについてお話させて頂きます。
妊娠中はつわりがひどくお口の中のお掃除が十分にできなくなったり、女性ホルモンの分泌が増加してムシ歯と歯周病原菌が変化・増加など口腔環境が悪化してムシ歯や歯周病(特に歯肉炎)の発症と進行のリスクが高まります。
●注意が必要なお口のトラブル
①妊娠性歯肉炎
②口臭が発生しやすくなる
③ムシ歯になりやすい
④口内炎になりやすい
⑤親知らず
妊娠により女性ホルモンが増えることでお口の中の状態は大きく変化しトラブルになりやすいです。したがって妊娠期にはフッ素応用が欠かせません。しかし歯磨き粉を使用すると気持ちが悪いなどの問題も生じてきます。
●つわりがひどい場合のケア
小さめのヘッドの歯ブラシに薄い味の歯磨き粉を付けたり、フッ化物洗口を使用するもの良いです。
一日のうちで体調の良い時間に歯を磨きましょう!
歯磨きできないときにはデンタルリンスや水でブクブクうがいするのも良いです!
●フッ化物は赤ちゃんや授乳に影響しない
妊娠期のフッ化物応用は赤ちゃんに悪影響を及ぼしたり、授乳期は母乳にフッ化物が移行したりするのではと心配する方がいらっしゃいますが、そのような事実はありません。ですのでムシ歯予防に効果的なフッ素配合の歯磨き粉を使用するのがおすすめです。
●赤ちゃんの虫歯はお母さんの影響が大きい
出産後は日々の仕事や家事などで忙しくなり、つい歯磨きがおろそかになりがちです。お母さんのお口の環境がよくないと赤ちゃんにも細菌をうつしてしまうりすくがあるため、しっかりをお口のケアをしていきましょう。
●出産後も気を付けましょう!
生まれたばかりの赤ちゃんのお口にはムシ歯の原因となる細菌(ミュータンス菌)はいませんが、乳歯が生えてくると乳歯に付着して定着します。家族が使ったスプーンで赤ちゃんに食べさせたり、噛み砕いたご飯をあげたりすることによって実は赤ちゃんにうつしています。ですのでできるだけスプーンやお箸の共有を避けるなどして、できるだけ細菌の定着時期を遅らせましょう。
お母さんにむし歯があると子どものムシ歯のリスクも高まります。
ですのでしっかりとケアをしていきましょう。
●歯周病と早産の関連性について知っていますか?
歯周病の妊婦さんは歯周病でない妊婦さんに比べて約5倍も早産になりやすいです。
歯周病というのは歯を支えている歯ぐき(歯肉)や歯槽骨を破壊する炎症性の病気です。
妊娠期には女性ホルモンの増加により炎症に対する反応が増し、口の中での歯周病原菌が繁殖しやすくなります。歯周病になると体内の自分を守ろうとする細胞から、出産のサインになる物質が過剰に作られます。さらに子宮収縮を促進させる物質も作られ早産につながることがあります。
以上のことから妊娠前からの歯周病予防や治療、ケアはとても大切になってきます。元気な赤ちゃんのためにも頑張りましょう🐭